「巻き肩」という言葉はよく耳にしますが、実は巻き肩には2つの異なるタイプがあることをご存知でしょうか。タイプによって原因となる筋肉も、改善に必要なアプローチも異なります。自分のタイプを知らずに同じストレッチをしても、効果が出ないどころか逆効果になることもあります。
今回は、2つのタイプの違いと、それぞれの改善のポイントをわかりやすく解説します。
そもそも巻き肩とは?
巻き肩とは、肩が前方に出て内側に丸まった状態のことです。横から見たときに、耳よりも肩が前に出ていたら巻き肩の可能性があります。肩こり・首こり・呼吸の浅さ・見た目の姿勢の悪さなど、さまざまな不調につながります。
タイプ①:腕が内側にねじれているタイプ
どんな状態か
上腕骨(腕の骨)が内側にねじれることで、肩が前に出て見える状態です。腕を体の横に下ろしたとき、手の甲が前を向いていたらこのタイプの可能性があります。正常であれば親指が前を向き、手のひらが体側を向きます。
原因となる筋肉
このタイプに関わるのは主に以下の2つの筋肉です。
- 大胸筋(だいきょうきん)——胸の前面にある大きな筋肉。デスクワークやスマートフォンの操作で前かがみになると縮みやすい。
- 肩甲下筋(けんこうかきん)——肩甲骨の前面(背中側ではなく、肋骨に面した側)にある筋肉。腕を内側にねじる動作で使われる。
これらの筋肉が縮んで硬くなると、腕が内側に引っ張られ続け、肩が前に巻き込まれた状態になります。
日常で起こりやすい習慣
- 長時間のデスクワークやスマートフォン操作
- 腕を前に出す作業(料理・運転・抱っこなど)
- うつ伏せ寝や横向きで腕を前に出して寝る
タイプ②:肩甲骨が外側に開いているタイプ
どんな状態か
肩甲骨そのものが背骨から外側に離れ、背中が丸くなって肩が前に出た状態です。タイプ①と見た目は似ていますが、こちらは「腕のねじれ」ではなく「肩甲骨の位置のズレ」が問題です。背中を触ったとき、肩甲骨が左右に広がって出っ張っている感じがあれば、このタイプの可能性があります。
原因となる筋肉
このタイプに関わるのは主に以下の筋肉です。
- 前鋸筋(ぜんきょきん)——わきの下から肋骨に沿って走り、肩甲骨を前に引っ張る筋肉。ここが過剰に働くと肩甲骨が外側に引き出される。
また、本来は肩甲骨を背骨に引き寄せておくべき「菱形筋(りょうけいきん)」や「僧帽筋中部」が弱くなっていることも、このタイプを引き起こす大きな原因です。
日常で起こりやすい習慣
- 猫背での長時間座位(背中が丸まった状態)
- 腕を前に伸ばす動作が多い(パソコン操作など)
- 背中の筋肉をほとんど使わない生活
力を抜いて立ち、腕を体の横に下ろしてみてください。
- 手の甲が前を向いている → タイプ①(腕のねじれ)の可能性
- 手の甲は横向きだが、肩が前に出ている → タイプ②(肩甲骨の開き)の可能性
- 両方に当てはまる → 混合タイプも珍しくありません
タイプ別の改善ポイント
タイプ①には——胸・肩前面のストレッチ+習慣の見直し
胸の筋肉(大胸筋)を伸ばすストレッチが効果的です。壁に手をついて体をひねり、胸の前面を伸ばす「壁ストレッチ」を1日数回行いましょう。あわせて、腕を内側にねじる習慣(うつ伏せ寝など)をやめることが重要です。
タイプ②には——背中の筋肉を使うトレーニング+姿勢の意識
肩甲骨を背骨に引き寄せる筋肉を鍛えることが必要です。両肘を体の後ろに引く「肩甲骨引き寄せ運動」を1日10〜15回、3セットを目安に行いましょう。また、座るときに背もたれに頼りすぎず、背骨を立てる意識を持つことが改善の近道です。
当院では、巻き肩の施術前にどちらのタイプかを評価します。タイプによって硬くなっている筋肉や弱くなっている筋肉が異なるため、的外れなアプローチを避け、原因に合わせた施術とセルフケア指導を行います。
まとめ
巻き肩には「腕が内側にねじれているタイプ」と「肩甲骨が外側に開いているタイプ」の2種類があります。見た目は似ていても原因は異なるため、まず自分のタイプを知ることが改善への第一歩です。
タイプに合ったストレッチやトレーニングを行い、原因となっている生活習慣を見直すことで、巻き肩は改善できます。
巻き肩や姿勢のお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。初回体験は2,980円からご利用いただけます。